踊るあほうのブログ

同じ阿呆なら踊らにゃ損

刀ステに思い入れがない人がみた天伝





※うっすらストーリーと演出に関するネタバレしてるかもしれない

思い入れがない、は決して悪い意味でなくすごい熱意を持っている人たちに比べて、というだけなので気にしないで下さい。
なんなら私は刀ミュは好きだけどゲーム刀剣乱舞に対してあまり思い入れがなく、

サービス開始から登録してるのに直近でログインしたのは大演練の63振貰える時と東京心覚のゲーム先行位。
あまりにゲームやってなくて原作の刀剣男士のボイスや原作立ち絵よりミュの俳優の声や顔の方が馴染みがあるようになってしまった。


刀ミュにハマってから舞台版もあるらしい、そっちは制作会社が別で話が重い、しんどいらしいといわれているの位しか知らなくて、いつか観に行きたいと思ってたんだけど最速が円盤先行、チケットがとりにくいということでハードルが高く、

コンテンツデビューはできるなら生観劇がよかったのでやっと一昨年維伝 赤坂ACTで初観劇しました。
前知識だけさらっと入れていったんだけどちゃんと面白かった。

 

そして自粛期間の5月に無料配信があったのでせっかくだからと虚伝~慈伝まで観ました。
個人的に好みだったのは虚伝とジョ伝で特に好きなのは
虚伝主軸となる織田信長の正体が分からないまま幕を降ろすところ。
ジョ伝→タイムパラドックスものってやっぱりおもろい。バタフライエフェクトとかカメ止めみたい。

確かに面白いな〜とは思ったけど私は俳優から深みにハマっていくタイプなのでハマるまではいけず、多分今後も1回は観に行こうかなと思ってました。
科白劇行けなかったから来年は行きたいな、かいちゃん*1も歌仙和田さんも出るし。


まず天伝を観る前にステアラでの観劇が初めてで事前周りから駅の周りに何も無い、座席が回転するから酔う、トイレが大行列等など言われてるのを聞いて気になってたけど駅回りビルはあるし日曜行ったから開いてないけど新豊洲市場もあるし。
トイレも近くない、というか舞台慣れしてしまって幕間休憩にもほぼいかないので開演前に行けば全然問題なかった。


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幕観て1番の感想が想像以上に舞台の奥行が無い!
劇団新幹線の髑髏城を映像で観た時には気にならなかったけど普通の劇場の半分も無いんじゃ?

それを横幅とスクリーンの映像に奥行きを持たせることで補ってる感じ。
因みに開演前どの位の舞台の広さで展開されるのか分からず150度位1面スクリーンだったので草食動物並の視野を求められてるのかと思った。
※だいたい1場面1セット90度くらいの4分割だった(当たり前)
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幕はそれがとても顕著で、特に大阪城内の階段なんてここで殺陣やるなんて正気か、と思ったけどそれを補う横広のスクリーンと本来幕前であるスクリーン前芝居なんだろうなー

.....ってずっと舞台の奥行に思いを馳せてたら2幕で7振がステアラ最大限に広い八百屋舞台にスポットライトが当たったやつが映える映える。めちゃくちゃかっこよかった。歌舞伎みたいに拍手切りたくなっちゃった。

舞台は緩急が大事なんだね。


その後一人一人の見せ場殺陣をやっていくんだけどあの可動式の台は殺陣を立体的に見せるための補助的な役割をになってるんだろうな。
横の動きは体力だけど縦はどうしても身体能力に寄るところがあり、今回の刀剣俳優ではれおくん、さっくん、尚弥くんが抜けてるかな。

それを補うにはセットを作る必要があるんだけどセットを作ると可動範囲が狭くなるからあの時動く台になったんだろうと想像する。

主要キャストと同年代なのでこの舞台を11公演ないし2公演、3ヶ月続けるって本当に尊敬。
あと普段宝塚ばっかり見てるので、2.5次元の舞台観る度同じ事言ってる気がするけど殺陣の重厚感だったり、ダンスの力強さ見るとしみじみ外部の舞台見てるな〜って思ってしまう。


終盤刀ステで真剣必殺の姿が出てくるのすっかり忘れてたので、出てきた瞬間めちゃくちゃ動揺した。特に清光。
松田凌さんを初めて見たんだけど凄く不思議な人。

生々しくてとても人間っぽいのにちゃんと加州清光だった。

あと私観劇後初めて知ったんだけど刀ステはカラコンしてない時としてる時があるんですね。

1度目見た時はたぶん清光がカラコンをしていて、また観たいと2度目行った時はカラコンをしていなかったんだけど、白目の演技が映えるので私はカラコン無しの方が好きだな、きっと映像に残るのはカラコンアリなんだろうけど。

清光が家康と対峙した時の白目がめちゃくちゃ良くて、2回目の記憶をほぼそこに持ってかれた。


本田礼生さんは生ではエーステ、映像はチアステとテニミュ位しか見た事が無いんですが声からして憑依型の役者なんだろうな。

一幕ラストの秀頼と一期一振がいい芝居するんだよな。
会話めちゃくちゃ良かったな。芝居もそうだけどさ。



エンタメ重視で舞台を見てしまう身としては今回の刀ステ何が1番良かったってラスト付近で1回転しながら殺陣し出すので血湧き肉躍った。興奮しすぎて死ぬかと思った。

末満さんの舞台は答え合わせをしている気分になるんだけどわかってくれる人いないかな。
ちゃんとパーツがハマる感じがして観ていて気持ちいい。


2回ステアラを経験してみて座席回転のせいじゃなくてスクリーンの視点移動のせいかと。
幸い私は三半規管が強いので何ともなかったけれど、USJのハリポタアトラクションのような画面移動を多用するので3Dで酔いやすい人は本当にダメなんだと思う。


私が刀ミュファンだからどうしても比べてしまうんだけど、刀ミュがハッキリと刀と人間の境界線を引いているのに対して刀ステはすごく人間に近く刀を書くなと思いました。

そして刀に刻まれた記憶をとても大切にするなと。


一期一振に秀頼がお前は何者なのか、って聞く場面があるんだけど、一期一振は兄、と答えるのね、でも兄って弟が居ないと存在していないわけで、兄でなければ何なのか、と聞かれて答えられない一期一振に弟たちがお前をお前たらしめてくれる。

他人が自分を自分たらしめてくれる。ってすごく哲学というか演劇的だなと。

舞台だってそうで、どの役で演じていようが観客がその役だと思って見なければ演劇は成り立たないわけでその事も相まって感心しきりでした。

途中でも書いたけど思い入れがないと言いつつ1回目の観終わった後ローチケのチケット状況見たよね。
そして行けるスケジュール確認して2月のチケット足しちゃったんだよね、16000円を。帝劇レミゼより高いチケットを。
自粛以降家計管理にハマって前まで考え無しに買っていたチケット代に本当にこの金額の分の価値はあるのか考えて日々金勘定してる自分にとってはびっくりなこと...。
无伝もとりあえず4月は取って面白かったらまた増やそうと思います。
このコロナ禍で唯一の良かったこと=どこも席や日程に拘らなければチケットが取れること。。。

都内在勤の一人暮らしで周りも類友ということもあり普通に観劇行ってる人ばかりなので(勿論ご飯もお茶もしないでほぼ直行直帰)感覚麻痺するけど、エンタメ業界の友人に聞くと当たり前だけど全体的に券売はめちゃくちゃ落ちてるし多分私も実家住まいだったら止められたのかなとも思うし。
私のしてる事は反社会的なのかもしれないけど国から中止を要請されない限り、舞台がやってる限り、そして自分の体調が良好である限りチケットを買って足を運ぼうと思う。


とりあえず行く気はあるので早くレミゼのキャスケと花組東宝の公演スケジュール出してください。

*1:七海ひろきさん